補聴器の装用について

補聴器のイメージ写真

聴力は一般に30歳代を境に衰え始め、特に高音域から低下していきます。
高い音が聞こえにくくなると、母音は聞き取れるものの、子音が聞き取りづらくなってきます。
例えば、「広い」と「白い」、「佐藤さん」と「加藤さん」などのような文言では、言葉の聞き間違いが起こりやすくなってきます。

こうした年齢による聴力の低下は、年を重ねるごとに少しずつ進んでいきますので、耳が遠くなったように感じられたら早めに専門家による評価を受け、必要ならば適切な補聴器を装用することが大切です。
また、聴力の低下のなかには、何らかの疾患が原因となっており、その治療により回復が見込めるケースがあります。
しかし、治療を行っても回復が見込めず、難聴によって生活に不便が生じていれば、補聴器の装用を検討しましょう。

補聴器のいろいろ

補聴器と一口に言っても、いろいろな種類があります。
「耳穴型」「耳掛け型」「ポケット型」「骨伝導型」など、見た目の形も違えば、価格によっても、搭載されている機能によっても違いが出てきます。
また、信号処理の方法によって、アナログ補聴器とデジタル補聴器に大きく分けることもできます。

補聴器にはいろいろな種類、タイプがありますが、それぞれの特徴をよく理解して、自分の聴力や聞こえの状態、形状や付け心地の好み、予算等に合わせて、最適な補聴器を選ぶようにしましょう。
なお、補聴器を装着しさえすれば、以前と全く同じような聞こえ方に戻れるかと言うと、必ずしもそうとは限りません。
しかし、今まで聞こえなかった音が聞こえるようになることで、日々の生活における様々な不便が軽減され、より快適な暮らしが実現することでしょう。

補聴器は医療機器

補聴器は主に生活の場で使われますが、あくまでも医療機器ですから、自分に最も適した補聴器を選ぶために、補聴器相談医から販売店の紹介を受けるようにしてください。
また、補聴器相談医の診断に基づいて「調整(フィッティング)」をしてもらうことも肝心です。

当院での補聴器のご相談

当院では、補聴器についてのご相談をお受けいたします。
診察を受けていただき、難聴に関する診断を行った後、補聴器の作製・調整を行うことで、より快適に補聴器をご利用いただけるようになります。
また、購入後の調整など、アフターケアについても責任をもって対応して参ります。
補聴器の使用を検討なさっている方、現在お持ちの補聴器が合わない方などは、お気軽にご相談ください。
より快適な「聞こえ」をサポートいたします。

補聴器ご相談の流れ

STEP1 診断
診察し、耳の状態や聴力から難聴を診断し、補聴器の必要性・適応の有無を判断します。
STEP2 ご相談
診断結果をもとに、補聴器に関する相談・説明、試聴などを行います。
STEP3 補聴器の作製・調整
相談の結果、ご希望になられた場合には補聴器を作製・調整し、取り扱い方法などをご説明してから、お渡しいたします。
※難聴の程度によっては、身体障害の認定を得て、補聴器の購入に公費補助が受けられるケースがあります。
STEP4 アフターケア
日常生活での使用状況に合わせ、定期的に微調整やお掃除、点検を行います。